北海道伊達市|β′モデル導入によるセキュリティ不安を「fiebie」で解消。JBSへの信頼も導入の決め手

シンプルな仕組みで利用方法の問い合わせはゼロ。
管理の手間が減り、コア業務に集中できる


住民サービスの向上に注力するため、自治体DX 推進によって業務の効率化を進める北海道伊達市。
DX推進の過程で高まってきたセキュリティの懸念を払拭する目的で「セキュアファイル転送アプリ fiebie(フィービー)」を導入し、現在では庁内全体のファイル転送を「fiebie」に集約する段階へと進んでいるところです。

「『fiebie』の導入により、大容量のデータでもスピーディで安全な送信が可能になったほか、管理・運用の負担が軽減されてコア業務に集中できる環境が整いました」と話す北海道伊達市 総務部DX推進課 DX推進係の石尾 萌様に、導入背景や効果などを詳しく伺いました。

【DX推進で浮かび上がった課題】
β′モデルへの移行に伴い、ファイル転送の安全性向上が喫緊の課題に

――まずは、自治体DXに取り組む中で、「fiebie」の導入を検討された経緯をお聞かせください。

北海道伊達市は雨や雪が少なく、比較的温暖で過ごしやすい気候です。市街地の中心部に商業施設や医療機関、福祉施設などが集中するコンパクトシティであり、坂道も少ないため、自然の中での暮らしと利便性が調和した環境を求めて移住する高齢の方も少なくありません。
一方、若年層の市外への流出は進んでおり、より時代に合ったまちづくりで「住み続けたい人」「戻ってくる人」を増やすことが急務です。そこで、いち早く自治体DXに取り組み、行政サービスの効率化による住民の利便性向上、そして地域活性化につながる人材の創出を目指してきました。

北海道伊達市 総務部DX推進課DX推進係 石尾 萌 氏(2025年9月時点)

北海道伊達市の年度別住民基本台帳人口

北海道伊達市の年度別住民基本台帳人口

年度別住民基本台帳人口によると、北海道伊達市の人口総数の減少は緩やかである一方、高齢化率が上昇している

出典:「伊達市の人口・世帯数」|北海道伊達市
https://www.city.date.hokkaido.jp/hotnews/detail/00000953.html

まず取り組んだのは、先進的な民間企業に倣って「Microsoft 365」を導入したことです。その際に、ファイル共有などの情報交換が煩雑な「αモデル」から、業務端末や業務システムを全面的にインターネット接続系へ移行する「β′モデル」の要件を満たしました。庁内や外部と扱うファイルのやりとりをクラウドにした結果、これまでインターネットへのアクセスが叶わなかった業務端末の作業も捗るようになりました。
しかし、メールの利用が増え、庁内外へのファイル送信が手軽になったことで、セキュリティリスクが高まっていったのも事実です。重大なインシデントが起こる前に手を打つ必要があると考えたことが、「fiebie」導入のきっかけになりました。

――「fiebie」の導入以前は、どのようにファイルを送受信していたのですか。

パスワード付きのZIPファイルを送ってから別メールでパスワードを通知するPPAP方式や、PPAP方式を代替する仕組みとして北海道庁が導入した、受信者に専用ビューアで閲覧してもらう方式 を使っていました。専用ビューアを使えば、間違った相手にメールを送ってしまっても、その受信者は自分に届いた添付ファイルの中身を閲覧することができません。

――そういったファイル転送の使い分けや使用方法などについては、庁内でどのように周知をしていたのでしょう。

それぞれの判断で、使いやすいものを選んで使っていたというのが実情です。セキュリティリスクが高まる中、ファイル送信の方法が複数あって統一ルールが設定できていないことは大きな課題だと感じていました。

また、先に述べた2種類のファイル転送はそれぞれ特徴がまったく異なるため、使い方に関する問い合わせも非常に多かったですね。
特に、図面や写真のやりとりで大容量データを転送することが多い建設、土木、水道といった部署からは、「重いデータを転送したいが、どちらのシステムを使うべきか」「使い方を教えてほしい」といった問い合わせがよくありました。

こうした問い合わせに対応するのは私たちの部署です。問い合わせが入るたびにリソースが割かれていたため、DX推進課として進めていきたい業務が停滞してしまうことも課題となっていました。

【導入決定の理由】
築いてきた関係性による信頼とサービスの質を評価して導入を決定

――ファイル転送サービスとして「fiebie」の採用を決定した理由をお聞かせください。

DX推進は自治体にとって急務な一方、国が示す指針は必ずしも現場に即しているとはいいきれません。かといって、庁内にデジタルの知見や経験が豊富な人材は少なく、自分たちだけでDXを推進しようとしても一般企業には遠く及ばないのが実情です。
伊達市のDX推進をフォローしてくれる民間企業を探していたところ、ネットワークのクラウド化を含めて伊達市の方針を理解し、先進的なアイディアで私たちの背中を押してくれたのがJBSさんでした。

2023年に伊達市はJBSさんと「デジタル人材派遣受入に関する連携協定 」も締結し、ともにDXを推進しています。庁内への出向という形でJBS社員の方に、地域活性化企業人として勤務していただいています。別の方にも 最高情報責任者(CIO)の役割を専門的知見から補佐する CIO補佐官 を務めてもらっていることもあり、ファイル転送にまつわる課題についても迷わずJBSさんに相談しました。

――他社のサービスとの比較検討はされましたか。

先に述べたような経緯もあり、JBSさんとは信頼関係がありましたから、他社には問い合わせをしていません。

また、伊達市では、現在導入しているシステムやセキュリティサービスのほとんどをJBSさんに依頼しています。そのため、運用管理の面も考慮して、ファイル転送サービスについてもJBSさんにお願いしたいと考えていました。
システムやサービスの導入元が違うと、トラブルが起きたときや運用上の疑問を解消したいときの窓口が多岐にわたるため、対応が煩雑になります。複数社への問い合わせ方法もメールやチャット、電話などさまざまで、すぐに連絡がとれるとは限りません。
その点、JBSさんに一本化できれば、「システム関係で何かあればJBSさんに」と対応をわかりやすく統一でき、職員による業務の属人化も防げると考えました。

――「fiebie」の操作性などについては、どのように評価されましたか。

JBSさんから「fiebie」を案内していただいた後、まずはDX推進課でテスト導入をして操作性を確かめました。
実際に使ってみて、全庁導入に適していると評価した点は大きく2つです。

一つは、操作がシンプルでわかりやすく、使い慣れた「Microsoft 365」の画面上で完結すること。
「Microsoft Outlook」でメールを作成後、アドオンとして組み込まれている「fiebie」のボタンから送信したいファイルを選択することで、ダウンロードリンクを自動で挿入できます。外部サービスへの移動や、URLをコピー&ペーストするといった操作を行う必要がなく、直感的に使えると感じました。

もう一つは、一回の転送で最大15GBまで対応しているため、ファイルの大きさを気にせずに済むことです。新たなブラウザや専用アプリを介さずに済み、スムーズかつスピーディにやりとりできるのは安心ですね。
また、送信するファイルは社内の「Microsoft SharePoint Online」に保存されるため、外部ストレージを使う必要がありません。セキュリティとガバナンスを維持したまま、大容量ファイルを普段のメール感覚で送れる点は、容量の大きいデータを日常的に扱う部署にとって大きなメリットだと思いました。

fiebieのメリット

――庁内では、どのように「fiebie」の導入を進めていったのでしょう。

通常、新しいサービスやシステムを導入する際には、DX推進課で説明会を開催し、その概要を説明しています。個別の問い合わせにも都度応えて、利用の浸透を図るためです。伊達市は職員数が300人近いため、場合によってはそういった説明会を複数回開いたり、庁内用にマニュアルを作って共有したりすることも少なくありません。

一方、「fiebie」の場合、JBSさんが用意してくれた説明動画 にすべての情報が詰まっていたため、DX推進課はその動画を庁内に共有して閲覧をお願いするだけで済んでいます。これまでの経験から考えると、導入がとても簡単に進んで助かりました。

【運用面のメリット】
セキュリティ上の懸念解消に加え、リソースの最適化にも貢献している

――伊達市における現在の「fiebie」の利用状況について教えてください。

原則として、ファイル転送時は「fiebie」を使うことをルールとしています。従来使用していた、北海道庁が推進するシステムも一部の業務では残していますが、近い将来は「fiebie」に一本化することになるでしょう。

実際に「fiebie」を使用している職員からも、「大容量のファイルを1度ですぐに送れるようになり、業務が効率化した」「個人情報が絡むファイルなども安心して送れるようになった」といった感想が届いており、便利に活用されているようです。

――DX推進課の業務面としては、「fiebie」導入にどんなメリットを実感していますか。

「fiebie」導入のきっかけとなったセキュリティ上の懸念が払拭されたことはもちろんですが、ファイル転送にまつわる問い合わせがゼロになったことは想定外の副次的効果であり、大きなメリットの一つです。操作が直感的なので、使用する部署や個人のITリテラシーを問わず活用できているのでしょう。
これまでのファイル転送サービスでは「設定方法がよくわからない」「手順をもう一度説明してほしい」「エラーが出たがどうすれば良いか」といった問い合わせが日常的にありましたが、「fiebie」に変更してからは一切なくなりました。
おかげで、ツール運用支援のために割いていた工数や人的リソースを削減でき、より付加価値の高い施策に注力できています。

――「fiebie」に対して、今後に期待することや要望があればお聞かせください。

機能などについては、不満や要望はありません。強いて言うなら、現在の料金体系を維持してほしいということくらいでしょうか。
予算に制約がある自治体でも導入を決断しやすい費用感は「fiebie」の魅力の一つだと思うので、今後も期待しています。

――ありがとうございます。魅力の一つとして挙げていただいた費用感については、具体的にどのような点にご満足いただけましたか。

「fiebie」はクラウド型で、物理的な設備を置くスペースを用意したり、機器をメンテナンスしたりする必要がないことも、リソースが限られる中規模自治体にとってはうれしいことです。機器の設置が必要な場合、初期費用だけで100万円を超えるケースもありますが、機器がなければ初期費用も人件費も抑えられます。

これからは伊達市全体でできるだけ早くファイル転送サービスを「fiebie」に一本化し、住民サービスの改善につながるDXをこれまで以上に進めていきたいです。

北海道伊達市

JBS 担当者からのコメント

伊達市

本庁舎所在地:北海道伊達市鹿島町20-1