OpsRamp の最近の調査では、91% の IT 運用チームがマネージド・サービス・プロバイダ（MSP）への支出を増やしたいと考えていることがわかりました。ハイブリッドインフラの監視と管理のために MSP と協力する主な理由は、技術的な専門知識（63%）、セキュリティのノウハウ（52%）、コストの最適化（50%）でした。

MSP には大きなチャンスが待っていますが、顧客全体にマネージドサービスを拡大するためには、より高いレベルの自動化とサービス提供の標準化が必要になるでしょう。Forrester によると、この厳しい経済環境で成功する MSP は、基本的なサービスレベルを満たすことから、適切なタイプの顧客と従業員の経験を確保することにシフトする必要があるといいます。

最新の IT 運用管理（ITOM）プラットフォームは、レガシー環境と最新の環境を監視することで MSP がインフラの複雑さを飼いならし、インフラが IT サービスの健全性に与える影響をよりよく理解するための適切な運用コンテキストを提供し、機械学習技術を使用して重要な運用上の指標を改善し、ハイブリッドおよびクラウド IT インフラへのセキュアなアクセスによるコンプライアンスのための顧客の要件を処理するのに役立ちます。

OpsRamp の有益性

ここでは、OpsRamp のような最新の SaaS プラットフォームが、サービスプロバイダが新しいサービスを提供して収益を迅速に拡大する（しかも人員を増やすことなく）ためにどのように役立つかを紹介します。

1. マルチテナントプラットフォーム

   サービスプロバイダは、各企業顧客を OpsRamp の個々のテナントとして登録し、複数の画面を操作することなく、テナント間のハイブリッド・インフラ・パフォーマンスの統一されたビューにアクセスできます。

2. リソース管理ポリシー

   OpsRamp がハイブリッド・インフラ・リソースを検出すると、サービスプロバイダは、モニタリング・ブループリント、ナレッジ・アーティクル、ランブック、およびアクセス資格情報を自動的に割り当てるための特定のポリシーを定義できます。フィルタ定義に基づいて、システムがインフラリソースの特定のセットを識別すると、OpsRamp はこれらのポリシーをトリガーすることができます。

3. インテグレーション（統合）

   サービスプロバイダは、サードパーティツール用の OpsRamp のアラート・インテグレーションを使用することで、多様な IT 環境にまたがる単一の真実の情報源を得られます。OpsRamp は、レガシープラットフォーム向けの電子メールベースの統合、最新のツール向けのウェブフックベースの統合、および一般的なエンタープライズツール向けのアウトオブボックス・プラグインをサポートしています。統合により、テナントレベルではクライアント固有のコンテキストを、パートナーレベルでは ServiceNow や BMC Remedy などの一般的な IT サービス管理ツールの構成データをマッピングすることで、全体的な顧客コンテキストを提供できます。

4. 役割ベースのアクセス制御（RBAC）

   サービスプロバイダは、テナントまたは顧客レベルで異なるレベルのユーザー権限と許可（専用ユーザー、共有ユーザー、管理ユーザー）を定義できます。サービスデリバリーチームは、一度 OpsRamp に認証してから、顧客のインフラ上で作業を安全に実行できます。

5. クレデンシャル管理

   サービスプロバイダは、顧客のハイブリッド・インフラを管理するために、リソース固有のクレデンシャルを必要とします。OpsRamp は、MSP がクレデンシャルを暗号化された形式で保存し、ユーザーインターフェースまたは API を介してクレデンシャルを更新するのを支援します。

6. シングルサインオン（SSO）統合

   OpsRamp は SAML 2.0 プロトコルに基づく認証ツールをサポートしているため、MSP は選択した SSO テクノロジーを使用できます。SSO 統合により、顧客は組織の共通の認証情報セットを使用して OpsRamp にアクセスし、ワンクリックでインフラにアクセスできます。

7. パッチ管理

   OpsRamp が Windows および Linux リソースを検出すると、インストールされたパッチ、不足しているパッチ、承認されたパッチに関する情報をキャプチャーし、すぐにインストールできます。サービスプロバイダは、パッチ検証のためのベースラインを作成し、コンプライアンスチェックを実行し、顧客の承認を得て承認されたパッチをロールアウトできます。

8. 監査記録

   サービスデリバリーチームは、リモートコンソールを使用して、OpsRamp UI から専用の VPN 接続なしでインフラに安全にアクセスし、デバイス上で実行されたすべてのアクションを記録できます。MSP は、セッション記録を使用して、インシデント・トラブルシューティングに関するスタッフのトレーニングを行うだけでなく、変更管理とコンプライアンスのための監査証跡を維持できます。

9. ツールの合理化

   サービスプロバイダは、顧客が使用するさまざまなツールからの関連するインサイトを統合し、統一された分析でランタイム・オペレーションを処理するためのイベント管理レイヤーを提供できる ITOM プラットフォームを必要としています。

10. カスタムブランディング

    MSP は、一貫したユーザー体験のために、プラットフォームのデフォルトの外観を自社のブランディングでカスタマイズできます。

図1 - アラートとチケットからの統合されたインサイトを使用してリアルタイム運用を推進